福岡で当たり前に使っていた言葉(方言)が、東京ではまったく通じなかった――。何気なく使った福岡の言葉に「え?」と聞き返され、初めて「これ、方言だったんだ」と気づいたことが何度もありました。
特に困ったのは、ビジネスの場面です。修理のつもりで言ったわけでも、失礼なつもりでもないのに、言葉の受け取られ方が違うだけで、会話が止まったり、微妙な空気になったりすることがありました。
この記事では、そんな東京では通じなかった福岡の方言を、実際に困った体験をもとにまとめています。
福岡の言葉が悪いわけではありません。ただ、場所が変わると意味がズレることがある。それを知っておくだけで、仕事や会話はずっと楽になるはずです。







筆者自身、福岡出身で、これまで仕事の関係で東京でも長く働いてきました。福岡の人が県外で働くときはもちろん、東京から福岡に来る人にとっても、言葉の行き違いを防ぐヒントになればと思います。
東京で初めて気づいた「福岡の常識(方言)は通じない」
東京で20年仕事をしてきた私ですが、福岡では当たり前に使っていた言葉がまったく通じなかったことがありました。
「え、今なんて言いました?」と聞き返されたり、会議中に「???」という顔をされたり。そのたびに「あ、これって福岡でしか使わない言葉だったんだ」と気づかされる日々でした。
特にビジネスシーンでは、ちょっとした言葉の違いが大きな誤解を生むこともあります。この記事では、私が実際に東京で「通じなくて恥ずかしかった」福岡の方言を7つご紹介します。
標準語だと思っていた言葉が方言だった
福岡の方言で一番厄介なのは、「方言だと気づかないまま使っている言葉」です。博多弁といえば「〜と?」「〜ばい」のような語尾を思い浮かべますが、実は普段の会話で使う頻度はそれほど高くありません。
それよりも問題なのは、「なおす」「からう」「離合」といった、一見すると標準語のように聞こえる単語です。
実際、私も東京に来るまで「なおす」が方言だとは知りませんでした。福岡では誰もが使っている言葉だからです。でも東京で「これ、なおしといて」と言ったとき、相手が「え、壊れてるんですか?」と聞き返してきて、初めて気づきました。
こうした「標準語だと思い込んでいる方言」は、自分では気づきにくいため、誤解が生まれやすいのです。
標準語だと思い込みやすい福岡の方言
- なおす(片付けるの意味)
- からう(背負う・持つの意味)
- 離合(すれ違いの意味)
- よか(いいの意味)







正直に言います…これ未だに使ってしまいます…もうDNAに染み込んでしまっているんです。
子供を保育園に送る際「早くカバンからって!」と言うと東京生まれの子供は「????」となります…
ビジネス会話ほど誤解が生まれやすい
日常会話なら「え、どういう意味?」と気軽に聞き返せますが、ビジネスシーンではそう簡単にはいきません。会議中や取引先とのやり取りでは、何度も聞き返すのは失礼に当たることもあります。
だから相手は「よく分からないけど、たぶんこういう意味だろう」と推測してしまい、結果として指示が正しく伝わらないことがあります。
特に厄介なのは「語尾のニュアンスの違い」です。福岡の方言は語尾が短く、言い切る形が多いため、東京の人からすると「命令されているように聞こえる」ことがあります。
たとえば「なおしとって」という言葉。福岡では「片付けておいてね」という柔らかい依頼のニュアンスですが、東京では「片付けておけ」という命令に聞こえることがあります。
- 指示や依頼が命令のように聞こえてしまう
- 確認のつもりが断定に聞こえる
- 何度も聞き返すと失礼になるため、誤解が放置されやすい
ビジネスシーンでは、こうした小さなズレが積み重なって、「この人は言葉遣いが荒い」と思われてしまうこともあります。県外で働く際には「自分が使っている言葉が、相手にどう聞こえているか」を意識することが大切です。







私が博多出身の友人と職場で話していたところ、皆さん「結構激しめの言い合いをしているな…」と思っていたようです。
しかし、私たちはテンションが上がって大声で話していただけでした 笑
東京で通じなかった福岡の方言【実例7選】
ここからは、私が実際に東京で「通じなくて困った」「誤解されて恥ずかしかった」福岡の方言を、具体的なエピソードと共にご紹介します。
どれも福岡では当たり前に使っていた言葉ばかりですが、東京では全く意味が伝わらなかったり、まったく違う意味に受け取られたりしました。
「なおす」=修理ではない
福岡で「なおす」といえば、「片付ける」「元の場所に戻す」という意味です。でも東京では「修理する・修正する」という意味なので、「資料をなおす」と言うと「間違いを直す」と受け取られてしまいます。
福岡での意味と使い方
「使ったらちゃんとなおしとってね」「この書類、棚になおしとって」といった使い方をします。子どもの頃から親に「おもちゃをなおしなさい」と言われて育った方も多いのではないでしょうか。
福岡では誰もが使う言葉なので、方言だと気づいている人はほとんどいません…
東京のオフィスで起きた誤解
入社して間もない後輩に「この資料、使い終わったらなおしといて!」と言ったことがありました。
すると後輩が資料をじっと見て、「え、どこか間違っていますか?修正が必要な箇所ありますか?」と聞き返してきたんです。
私は「いえ、ただ棚に戻しておいてほしいだけです。」と説明して、ようやく通じました。その後も何度か同じような誤解が起きて、そのたびに「あ、また方言使っちゃった」と恥ずかしくなりました。
ビジネスでの注意点
特に気をつけたいのが、後輩や部下に指示を出すときです。「これ、なおしといて」と言うと、相手は「修正が必要なのか?」と混乱してしまいます。
「片付けておいて」「元の場所に戻しておいて」とはっきり言うようにすれば、誤解は起きません。
- 「なおす」は東京では「修理する・修正する」の意味
- 指示を出すときに使うと、相手が混乱する
- 「片付ける」「戻す」と言い換えるのが確実
「離合」=別れるではない
福岡で「離合(りごう)」といえば、車や人が「すれ違う」という意味です。特に車の運転中によく使われる言葉で、福岡では教習所でも使われています。しかし、東京では「離合」という言葉自体がほとんど使われていません。
福岡での意味と使い方
「ここ、離合できんよ」「対向車が来たけん、離合待ちしよう」といった使い方をします。狭い道で対向車とすれ違うときに使う、ごく普通の言葉です。
運転免許を取った方なら誰でも知っている言葉なので、標準語だと思い込んでいる人も多いです。
東京で起きた誤解(営業・現場)
営業で外回りをしていたとき、同行していた東京出身の同僚に「この先の道、離合できるかな?」と聞いたことがありました。すると同僚が「え、離合?別れるってこと?」と不思議そうな顔をしたんです。
私は「いや、すれ違えるかなって意味で…」と説明しましたが、「そんな言葉初めて聞いた」と言われました。東京では「すれ違い」「対向車とのすれ違い」という言い方が一般的です。







ちなみに東京で色んな人に聞いてみたところ、関西より東側の人には一切通じませんでした…
山口、広島、京都などは一部通じる地域もあるそうです。
ビジネスでの注意点
営業や現場仕事で車を使う機会が多い方は、特に注意が必要です。「離合」という言葉は東京ではまったく通じないため、「すれ違い」「対向車とのすれ違い」と言い換えましょう。
また、県外から来た同僚や取引先の方を車に乗せるときにも、「この道、すれ違いできるかな?」と言った方が分かりやすいです。
- 「離合」は東京ではほとんど使われない言葉
- 運転中の会話で使うと混乱を招く
- 「すれ違い」と言い換えるのが確実
「からう」=背負う・持つ
福岡で「からう」といえば、「背負う」「(荷物を)持つ」という意味です。特に荷物を背負うときや、ランドセルを背負うときによく使われる言葉ですが、東京では「からう」という言葉自体が存在しません。
福岡での意味と使い方
「このリュック、からってあげるよ」「重いけん、からうの手伝って」といった使い方をします。子どもの頃、親に「ランドセルちゃんとからいなさい」と言われた記憶がある方も多いのではないでしょうか。
東京で起きた誤解(荷物の受け渡し)
引っ越しの手伝いをしていたとき、東京出身の友人に「このバッグ、からってもらえる?」と頼んだことがありました。
すると友人が「え、からう?どういう意味?」と聞き返してきたんです。私は「あ、持ってもらえる?って意味」と説明しましたが、「そんな言葉初めて聞いた」と言われました。







福岡では日常的に使う言葉なので、通じないことに驚きました…
ビジネスでの注意点
現場作業や引っ越し、荷物の運搬などで使うことが多い言葉ですが、東京では通じません。「背負ってもらえる?」「持ってもらえる?」とはっきり言った方が確実です。
特に、初対面の方や取引先の方に頼むときには、分かりやすい言葉を選ぶように心がけましょう。
- 「からう」は東京では使われない言葉
- 荷物の受け渡しで使うと混乱する
- 「背負う」「持つ」と言い換えるのが確実
「なおしとって」=命令ではない
福岡で「なおしとって」といえば、「片付けておいてね」という柔らかい依頼の意味です。でも東京では「〜とって」という語尾が、「〜ておけ」という命令のように聞こえることがあります。
福岡での意味と使い方
「この書類、使ったらなおしとってね」「鍵、ちゃんとなおしとってよ」といった使い方をします。語尾の「〜とって」は、福岡では丁寧なお願いのニュアンスを含む言葉です。
福岡では親しい間柄でも、上司から部下へでも、普通に使われる言葉です。
東京で起きた誤解(指示・依頼)
後輩に「この資料、コピーしたらなおしとって」と頼んだとき、後輩の表情が少し硬くなったことがありました。
後から別の同僚に「さっきの言い方、ちょっと命令口調に聞こえたかも」と指摘されて、初めて気づきました。福岡では柔らかい依頼のつもりで使っている言葉が、東京では冷たく聞こえてしまう。これは本当に気をつけないといけないと思いました。
ビジネスでの注意点
特に後輩や部下に指示を出すときには、「〜してください」「〜してもらえますか?」といった、より丁寧な言い方を心がけた方が安全です。
福岡では普通の依頼でも、東京では命令に聞こえることがあるため、相手の反応を見ながら調整していくことが大切です。
- 「〜とって」は東京では命令口調に聞こえることがある
- 後輩や部下への指示で使うと、冷たく受け取られる可能性
- 「〜してください」と言い換えると丁寧な印象になる
「〜しとう」=進行形
福岡で「〜しとう」といえば、「〜している」という進行形の意味です。でも東京では「〜しとう」が「〜したい」に聞こえてしまうことがあります。特に「〜とう」という語尾が、「〜たい(希望)」と混同されやすいんです。
福岡での意味と使い方
「今、仕事しとうよ」「資料作りしとうけん、後で連絡するね」といった使い方をします。「〜している最中」というニュアンスを表す言葉です。
また、「〜しとう?」と疑問形で使えば、「〜していますか?」という確認の意味になります。
東京で起きた誤解(状況確認)
電話で上司に「今、資料作りしとうんですけど」と報告したとき、上司が「え?資料作りしたいの?」と聞き返してきたことがありました。
私は「いえ、今作っている最中です」と説明しましたが、それ以来、進行形を伝えるときには「今、〜しています」とはっきり言うようにしています。
ビジネスでの注意点
状況報告や進捗確認のときには、「〜しています」「〜している最中です」と標準語で伝えた方が確実です。
特に電話やメールでは、相手の表情が見えないため、誤解が生まれやすくなります。明確な言葉を選ぶように心がけましょう。
- 「〜しとう」は東京では「〜したい」に聞こえることがある
- 進捗報告で使うと、希望を伝えていると誤解される
- 「〜しています」と言い換えると明確に伝わる
「〜と?」=質問の語尾
福岡で「〜と?」といえば、「〜ですか?」という質問の語尾です。博多弁を代表する語尾のひとつですが、東京では「〜と?」という語尾に馴染みがないため、カジュアルすぎる印象を与えてしまいます。
福岡での意味と使い方
「これでいいと?」「もう終わったと?」といった使い方をします。福岡では老若男女問わず使われる言葉です。ただし、ビジネスシーンでは少しカジュアルな印象を与えるため、使う場面を選ぶ必要があります。
東京で起きた誤解(会議・確認)
会議で「この方向性でいいと?」と確認したとき、東京出身の同僚たちが一瞬「え?」という顔をしたことがありました。
後で聞いたら、「『〜と?』が質問なのか、それとも何か別の意味があるのか分からなかった」と言われました。それ以来、会議や取引先との会話では「〜ですか?」と標準語で話すようにしています。
ビジネスでの注意点
「〜と?」はカジュアルな印象を与えるため、ビジネスシーンでは避けた方が無難です。特に、初対面の方や取引先との会話では、「〜ですか?」「〜でしょうか?」と標準語で話すようにしましょう。
親しい同僚との会話では問題ありませんが、フォーマルな場面では使わない方が安全です。
- 「〜と?」は東京ではカジュアルすぎる印象
- 会議や取引先との会話では避けた方が無難
- 「〜ですか?」と言い換えるとフォーマルな印象になる
「よか」=いいという意味
福岡で「よか」といえば、「いい」「良い」という意味です。博多弁を代表する言葉のひとつですが、東京では「よか」という言葉に馴染みがないため、特にビジネスシーンでは標準語で話した方が確実です。
福岡での意味と使い方
「これでよか?」「よかよ」といった使い方をします。「よかよかよか」と繰り返すと「いいよいいよ」という意味になります。
また、「よかろうもん」と言えば、「いいじゃないか」という意味になります。
東京で起きた誤解(確認・了承)
同僚に「この資料、これでよか?」と確認したとき、「え、よか?」と聞き返されたことがありました。
東京では「いい」「良い」と言うのが普通なので、語尾が「〜か?」で終わると、「何を聞かれているのか分からない」と感じる人が多いようです。それ以来、確認するときには「これでいいですか?」「これで大丈夫ですか?」とはっきり言うようにしています。
ビジネスでの注意点
「よか」は博多弁の代表的な言葉ですが、ビジネスシーンでは「いい」「良い」と標準語で話した方が確実です。
特に、取引先や初対面の方との会話では、分かりやすい言葉を選ぶように心がけましょう。
- 「よか」は東京では使われない言葉
- 確認や了承で使うと混乱する
- 「いい」「良い」と言い換えるのが確実
福岡の方言が「冷たく聞こえる」と言われた理由
東京で働き始めてしばらく経った頃、同僚から「もしかして怒ってる?」と聞かれたことがありました。
全く怒っていなかったので逆に驚いたのですが、どうやら私の話し方が「冷たく聞こえる」「きつく聞こえる」と感じられていたようです。福岡では普通に話しているつもりでも、東京では印象が違って伝わることがあるんです。
ここでは、なぜ福岡の方言が冷たく聞こえるのか、その理由を説明します。また、福岡県内でも大きく分けて「北九州・博多・久留米(筑後)」に別れるので違いがよく分からない人は『北九州・博多・久留米の方言を徹底比較』を参考にしてください。
語尾が短く、命令形に聞こえやすい
福岡の方言は、語尾が短く言い切る形が多いのが特徴です。
たとえば、「〜して」「〜しとって」「〜やけん」といった語尾は、福岡では日常的に使われる柔らかい表現です。でも東京の人からすると、語尾が短い分、「命令されている」「強く言われている」と感じることがあります。
実際、私が後輩に「これ、コピーしとって」と頼んだとき、後輩の表情が硬くなったことがありました。福岡では「コピーしておいてね」という柔らかい依頼のつもりでも、東京では「コピーしておけ」という命令のように聞こえてしまったようです。
また、「〜やけん」という語尾も、東京では「〜だから」と断定的に聞こえることがあります。福岡では理由を説明する柔らかい言い方なのですが、語尾が短い分、強い印象を与えてしまうんです。
- 語尾が短く、言い切る形が多い
- 「〜しとって」が命令のように聞こえる
- 「〜やけん」が断定的に聞こえる
- 東京の丁寧語に比べて、語尾のクッションが少ない
東京では「〜してください」「〜していただけますか?」といった、語尾にクッションを持たせた言い方が一般的です。だから、福岡の短い語尾は、どうしても「きつい」「冷たい」と感じられてしまうのです。
悪気はないが誤解されやすい
ここで大切なのは、「福岡の人は冷たい」わけではないということです。
福岡では、短い語尾で話すことが普通であり、それが冷たい印象を与えているとは誰も思っていません。むしろ、親しみを込めて話しているつもりなのに、相手には冷たく聞こえてしまう。これは本当にもどかしいことです。
私自身も、東京に来るまで自分の話し方が「冷たく聞こえる」なんて思ってもみませんでした。福岡では誰もが同じように話しているので、それが特別なことだとは気づかないんです。
でも、東京で何度か「怒ってる?」「機嫌悪い?」と聞かれるうちに、「あ、これは自分の話し方の問題なんだ」と気づきました。
悪気がないからこそ、余計に気をつけないといけない。これは福岡出身者が東京で働くときに、最も注意すべき点だと思います。
誤解されやすい場面
- 後輩や部下に指示を出すとき
- 取引先や初対面の方と話すとき
- 電話やメールで用件を伝えるとき
- 会議で意見を述べるとき
こうした場面では、特に語尾を意識して、「〜してください」「〜していただけますか?」といった丁寧な言い方を心がけると、誤解を避けることができます。
また、相手の反応を見ながら、「今の言い方、きつく聞こえたかな?」と自分で確認する習慣をつけることも大切です。最初は意識しないと難しいですが、慣れてくれば自然に調整できるようになります。
東京で方言を使うときの注意点
ここまで、福岡の方言が東京で通じなかったり、誤解を招いたりする例をお伝えしてきました。
では、実際に東京で働くときには、どうすればいいのでしょうか。完全に標準語で話さないといけないのか、それとも方言を使っても問題ないのか。ここでは、東京で方言を使うときの注意点をお伝えします。
分からないと言われたら標準語で言い直す
まず大切なのは、「相手が分からない」と言ったときに、すぐに標準語で言い直すことです。
方言を使って「え?」という顔をされたり、「今なんて言いました?」と聞き返されたりしたら、それは相手に伝わっていないサインです。そのときは、恥ずかしがらずに「あ、ごめんなさい。片付けておいて下さいって意味です」と標準語で言い直しましょう。
私も最初の頃は、方言を使って聞き返されると恥ずかしくて、つい言葉を濁してしまうことがありました。でも、それでは相手に正しく伝わりません。むしろ、「福岡ではこう言うんですけど、標準語だとこうですね」と説明した方が、相手も納得してくれますし、次から気をつけることができます。
- 聞き返されたら、すぐに標準語で言い直す
- 「福岡ではこう言います」と説明すると、相手も理解しやすい
- 恥ずかしがらずに、堂々と言い直すことが大切
また、同じ相手に何度も同じ方言で聞き返されるようなら、その言葉は使わないようにした方がいいでしょう。相手に負担をかけないためにも、伝わる言葉を選ぶことが大切です。
無理に標準語にする必要はない
ただし、すべての言葉を標準語にする必要はありません。
語尾の「〜と?」「〜ばい」のような、いかにも方言らしい言葉は、親しい同僚との会話なら使っても問題ありません。むしろ、「福岡っぽいね」と親しみを持ってもらえることもあります。
問題なのは、「標準語だと思い込んでいる方言」です。「なおす」「からう」「離合」といった、自分では標準語だと思っている言葉こそ、注意が必要です。
私の場合、親しい同僚には「私、福岡の方言が出ることがあるから、分からなかったら言ってね」と最初に伝えるようにしています。そうすると、相手も遠慮なく聞き返してくれますし、こちらも気を楽にして話すことができます。
使っても問題ない場面
- 親しい同僚との雑談
- 社内の気軽なやり取り
- ランチや飲み会などのカジュアルな場面
ただし、取引先や初対面の方、会議やプレゼンなどのフォーマルな場面では、できるだけ標準語で話すようにした方が安全です。
覚えるべきは「数語」だけでいい
東京で働くために、すべての方言を標準語に直す必要はありません。
実際、私が気をつけているのは「なおす」「からう」「離合」「〜しとう」「〜とって」の5つくらいです。これらの言葉さえ標準語で言い換えられれば、日常のビジネス会話で困ることはほとんどありません。
逆に言えば、これらの言葉を意識して使わないようにするだけで、誤解やトラブルの大半は防げます。
最初は「あ、また方言使っちゃった」と気づくことが多いですが、慣れてくれば自然と言い換えられるようになります。完璧を目指す必要はなく、「相手に伝わる言葉を選ぶ」ことを意識するだけで十分です。
- すべての方言を直す必要はない
- 頻繁に使う5〜6語だけ意識すればOK
- 慣れてくれば自然に言い換えられるようになる
- 完璧を目指さず、「伝わる言葉」を選ぶことが大切
また、周りの人の話し方を観察することも有効です。東京の人がどんな言葉を使っているか、どんな語尾で話しているかを聞いていると、自然と標準語の感覚が身についてきます。
よくある質問(福岡出身者の疑問)
ここでは、福岡出身者が東京で働くときによく抱く疑問について、私の経験をもとにお答えします。
- 東京では方言を使わない方がいい
-
完全に使わない必要はありません。ただし、ビジネスシーンでは「相手に伝わる言葉」を選ぶことが大切です。特に、「なおす」「からう」「離合」といった、標準語だと思い込んでいる方言は注意が必要です。これらの言葉は東京では通じないため、「片付ける」「持つ」「すれ違い」と言い換えるようにしましょう。
一方で、「〜と?」「〜ばい」のような、いかにも方言らしい言葉は、親しい同僚との会話なら使っても問題ありません。大切なのは、場面に応じて使い分けることです。
- 標準語で話すと冷たく思われる?
-
いいえ、標準語で話すことが冷たいと思われることはありません。むしろ、東京では標準語の方が丁寧で誠実な印象を与えます。逆に、福岡の方言は語尾が短いため、東京の人からすると「冷たく聞こえる」「きつく聞こえる」ことがあります。ビジネスシーンでは、「〜してください」「〜していただけますか?」といった、丁寧な標準語を使う方が安全です。親しい同僚との会話であれば、多少方言が出ても問題ありませんが、取引先や初対面の方との会話では、標準語で話すことを心がけましょう。
- 福岡弁が出ると笑われる?
-
笑われることはほとんどありませんが、「可愛い」「面白い」と言われることはあります。東京の人にとって、福岡の方言は珍しく、親しみやすい印象を与えることが多いです。特に、「〜と?」「よか」といった語尾は、「福岡っぽくていいね」と好意的に受け取られることもあります。ただし、ビジネスシーンでは、方言が原因で「プロフェッショナルではない」と思われることもあります。大切なのは、場面に応じて使い分けることです。親しい場面では方言を出しても問題ありませんが、フォーマルな場面では標準語で話すようにしましょう。
- どのくらいで標準語に慣れる?
-
個人差はありますが、半年から1年くらいで自然と標準語が身についてきます。最初の1〜2ヶ月は、方言を使って聞き返されることが多く、「あ、また使っちゃった」と気づくことが多いです。でも、3ヶ月くらい経つと、自分で気づいて言い直せるようになります。半年経つ頃には、無意識に標準語を選べるようになってきます。
大切なのは、「完璧を目指さない」ことです。多少方言が出ても問題ありませんし、むしろそれが個性になることもあります。相手に伝わる言葉を選ぶことを意識しながら、少しずつ慣れていけば大丈夫です。
- 仕事で方言を使う必要はある?
-
基本的には必要ありません。ビジネスシーンでは、標準語で話す方が無難です。ただし、福岡出身であることを隠す必要もありません。親しい同僚との会話や、社内の気軽なやり取りでは、多少方言が出ても問題ありません。むしろ、「福岡出身なんです」と自己紹介することで、話のきっかけになることもあります。
大切なのは、相手との関係性や場面に応じて使い分けることです。取引先や会議では標準語、親しい同僚との雑談では方言もOK、といった感じで柔軟に対応しましょう。
まとめ|福岡の方言は「気づいて調整すれば問題ない」
福岡の方言は、東京では通じないことがあります。でも、それは決して恥ずかしいことではありません。
大切なのは、「自分が方言を使っている」と気づくこと。そして、相手に伝わらなかったときに、すぐに標準語で言い直すこと。この2つを意識するだけで、ビジネスシーンでの誤解やトラブルはほとんど防げます。
私も最初は、「なおす」「離合」「からう」といった言葉が方言だとは知りませんでした。東京で何度も聞き返されて、初めて「あ、これって福岡だけの言葉なんだ」と気づきました。
でも、気づいてからは、意識して標準語を使うようにしました。最初は慣れなくて大変でしたが、半年もすれば自然と標準語が出るようになりました。今では、場面に応じて方言と標準語を使い分けることができています。
福岡の方言は、親しみやすく温かい言葉です。無理に標準語だけで話す必要はありませんが、ビジネスシーンでは「相手に伝わる言葉」を選ぶことが大切です。
これから東京や県外で働く予定のある方は、この記事でご紹介した方言を意識して、少しずつ慣れていってください。きっと、すぐに標準語と方言を使い分けられるようになるはずです。







ざっくり言うと、訛りというのは完璧には消えませんし、東京生まれの人たちのような標準語にはなれません。
なので、上手く使うということが最も大事になってきます。
また、意外と誰かを傷付けているかもしれないので、常に気を付けておくべきは「きつい言い方になっていないか。」そこだけは気を付けましょう。

