福岡市では、40歳以上の方を対象に「よかドック」をはじめとする健康診断やがん検診を実施しています。自己負担はわずか500円。民間のクリニックで数万円かかる検査が、ワンコインで受けられるのは福岡市民だけの特権です。
でも、「どこに予約すればいいの?」「種類が多すぎて、何を受ければいいか分からない」という声もよく耳にします。
住まいのプロとして多くのシニア世帯を見てきた経験から言えるのは、健康管理と住環境の整備は、長く自宅で暮らすための両輪だということ。まずは年に一度の検診から始めて、元気に過ごせる土台を作りましょう。
この記事では、福岡市の健康診断・がん検診について、予約方法から当日の持ち物まで、実際に受診するまでの流れを分かりやすくご案内します。
福岡市の健康診断・がん検診はなぜおすすめ?費用の安さと信頼性

福岡市が実施する健康診断の最大の魅力は、圧倒的な費用の安さです。「よかドック」なら自己負担500円で、血液検査や心電図といった充実した検査が受けられます。
民間の人間ドックでは基本コースだけで1万円から3万円かかることを考えると、この価格は驚異的です。
さらに、検査の質も心配ありません。市が認定した医療機関で実施されるため信頼性が高く、万が一精密検査が必要になった場合も、近隣の専門医療機関へスムーズに紹介してもらえます。
「検診を受けておけば、家族も安心できる」。その一歩を、福岡市の制度が後押ししてくれます。
【40歳〜74歳】福岡市「よかドック」の対象と料金
福岡市の健康診断の中心となるのが「よかドック」です。対象者や検査内容、受診券の受け取り方について、順番に見ていきましょう。
自己負担500円! よかドックでわかる検査項目
よかドックは、40歳から74歳までの福岡市国民健康保険加入者が対象です。自己負担は500円で、身体測定、血圧測定、血液検査(脂質・血糖・肝機能・腎機能)、尿検査、心電図検査が受けられます。
特にメタボリックシンドロームの判定が重要で、腹囲測定と血液検査の結果から、生活習慣病のリスクを総合的に評価します。
結果によっては、保健師や管理栄養士による特定保健指導を無料で受けられるので、そういった点もよかドッグの大きなメリットです。
よかドック30(30歳〜39歳向け)の活用術
30歳から39歳の福岡市民には「よかドック30」があります。検査内容は基本的に同じで、自己負担も500円です。
30代は仕事や子育てで忙しく、「自分のことは後回し」になりがちです。でも、生活習慣病の芽は30代から育ち始めます。よかドック30は福岡市国民健康保険以外の方でも受診できるため、「職場の健康診断がない」という方はぜひ活用してください。
受診券はいつ届く?紛失した時の再発行手順
よかドック(40歳〜74歳)の対象者には、毎年5月下旬から6月上旬に受診券が郵送で届きます。有効期限は翌年3月末までですが、年末年始や年度末は混雑するため、夏から秋にかけての予約がおすすめです。
受診券を紛失した場合は、各区保健福祉センター(健康課)に連絡すれば再発行できます。電話での申請も可能で、通常1週間程度で届きます。転入したばかりで受診券が届かない場合も、同様に問い合わせてください。
【がん検診】種類別の対象年齢・料金・実施時期
福岡市では、主要ながんの早期発見を目的とした各種がん検診を実施しています。対象年齢と料金を一覧で確認しましょう。
胃がん・肺がん・大腸がん検診(500円前後)
- 胃がん検診:40歳以上、自己負担1,800円(胃部エックス線検査または胃内視鏡検査)
- 肺がん検診:40歳以上、自己負担500円(胸部エックス線検査)
- 大腸がん検診:40歳以上、自己負担500円(便潜血検査)
大腸がん検診は、自宅で採取した便を医療機関に提出するだけの簡単な検査です。肺がん検診は喫煙歴のある方に特におすすめします。これらの検診は年に1回受診でき、早期発見できれば治療の選択肢が広がります。
子宮頸がん・乳がん検診(女性向けの支援制度)
- 子宮頸がん検診:20歳以上の女性、自己負担400円(2年に1回)
- 乳がん検診:40歳以上の女性、自己負担1,300円(マンモグラフィ検査、2年に1回)
福岡市では、特定の年齢(子宮頸がん検診は20歳、乳がん検診は40歳)に達した女性に無料クーポン券を配布しています。対象年齢の方には誕生月に合わせて郵送されますので、ぜひ活用してください。
女性特有のがん検診は、プライバシーに配慮した女性スタッフ中心の医療機関も多くあります。恥ずかしさから受診をためらわず、ご自身の体を守る一歩を踏み出しましょう。
【重要】70歳以上は検診料が「無料」になる制度
福岡市では、70歳以上の方は多くのがん検診が無料で受けられます。対象となるのは、胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診です。
無料で受診するには、受診時に年齢が確認できる保険証や運転免許証を医療機関に提示するだけです。特別な申請は不要で、年金生活の中でも費用を気にせず定期的な検診を続けられます。
また、市民税非課税世帯の方も年齢に関わらず検診料が無料になります。お住まいの区の保健福祉センターで減免申請を行い、交付される減免証明書を医療機関に提示してください。
予約から受診までの3ステップ
「検診を受けたいけれど、どうやって予約すればいいの?」という疑問にお答えします。予約から当日の受診までの流れを、3つのステップで分かりやすく解説します。
「福岡市の検診で予約したい」と伝えてください。受診券番号を聞かれる場合があるので、手元に受診券を用意しておくとスムーズです。
受診当日は、
と健康保険証を必ず持参してください。受診券を忘れると受診できない場合があります。また、前回の検診結果があれば持参すると、経年変化を確認できて便利です。
【シニア世代の方へ】検診と合わせて検討したい「お口と足の健康」
健康診断やがん検診と並行して、シニア世代の方にぜひ意識していただきたいのが「お口と足の健康」です。この2つは、いつまでも自宅で元気に暮らすための重要なポイントです。
歯科節目検診で誤嚥性肺炎を予防する
福岡市では、40歳・50歳・60歳・70歳の節目年齢の方を対象に、歯科節目検診を実施しています。お口の健康は、食事を楽しむためだけでなく、誤嚥性肺炎の予防にも直結します。
特に70歳を過ぎると、飲み込む力が弱くなり、食べ物や唾液が気管に入って肺炎を起こすリスクが高まります。定期的な歯科検診で口腔機能を維持することが、健康寿命を延ばす鍵になります。
訪問診療や介護予防への第一歩として
「最近、病院に行くのが億劫になってきた」「足腰が弱って、通院が大変」という方は、検診をきっかけに訪問診療や介護予防サービスの利用を検討してみるのも一つの方法です。
福岡市には、自宅にいながら医師の診察や看護を受けられる訪問診療の制度があります。また、住環境を整える介護リフォームも、転倒予防や日常生活の安全確保に役立ちます。
健康管理と住環境の整備、この2つを両輪で進めることが、長く自宅で豊かに暮らすための秘訣です。
よくある質問(FAQ)
- 会社で健康診断がある場合、市の検診も受けられますか?
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会社の健康診断とよかドックは内容が重複するため、両方を受ける必要はありません。ただし、会社の健診にがん検診が含まれていない場合は、市のがん検診を追加で受けることをおすすめします。
- 福岡市に転入したばかりですが、すぐに受診できますか?
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転入後、福岡市の住民登録が完了していれば受診できます。受診券が届いていない場合は、お住まいの区の保健福祉センター(健康課)に問い合わせて、受診券の発行を依頼してください。
- 保険証がない場合でも検診を受けられますか?
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よかドックは福岡市国民健康保険加入者が対象のため、保険証の提示が必要です。ただし、よかドック30(30〜39歳)は保険の種類に関わらず受診できます。福岡市民であることを証明できる運転免許証などを持参してください。
- 検診結果に異常があった場合、どうすればいいですか?
-
検診結果で「要精密検査」「要医療」と判定された場合は、速やかに医療機関を受診してください。検診を受けた医療機関で紹介状を書いてもらえるケースも多いので、まずは相談してみましょう。
まとめ:早期発見が、家族との豊かな暮らしを守るコツ
福岡市の健康診断・がん検診は、自己負担500円という手軽さで、しっかりとした健康管理ができる制度です。「まだ体調は悪くないから」と先延ばしにせず、まずは1本、お近くの医療機関に電話をかけることから始めてみてください。
年に1度の検診は、ご自身の体と向き合う大切な時間です。元気に孫の成長を見守りたい、家族と旅行を楽しみたい。そんな当たり前の幸せを守るために、今日から一歩を踏み出しましょう。
検診や健康管理について分からないことがあれば、各区の保健福祉センターが相談窓口として対応しています。「くらしの福岡」は、地域の相談役として皆さまの暮らしを応援します。
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