「買い物に行くのがつらくなった」「重い荷物を持てない」「坂道が多くて足腰に負担がかかる」とお悩みではありませんか?
福岡市では、高齢者の皆様が安心して暮らし続けられるよう、官民連携による充実した買い物支援サービスが提供されています。
しかし、どのようなサービスがあるのか、どこに相談すれば良いのか、料金はどの程度かかるのかなど、分からないことも多いのではないでしょうか。そういった方向けに、この記事では福岡市の買い物支援サービスについて、利用方法から注意点までを分かりやすく解説します。
- 福岡市の買い物支援制度の仕組み
- 福岡100パートナーズなど公式サービスの詳細
- 民間企業・地域ボランティアによる支援内容
- サービス利用の具体的な手順と必要書類
- 申し込み・問い合わせ先の一覧
編集長他に地方と比べても福岡市の高齢者向けサービスは充実していますし、頼れるところは人に頼り、少しでも毎日が楽しく健康的になるように、内容だけでも知っておくと便利です。
福岡市が提供する高齢者向け買い物支援の概要
福岡市では、人生100年時代を見据えて「誰もが健康で自分らしく暮らせるまち」の実現を目指し、高齢者の買い物支援に積極的に取り組んでいます。
「近くにスーパーがない」「坂道が多くて買い物に行けない」といった課題に対し、地域のささえあいと民間企業の力を活かした包括的な支援体制を構築しています。
買い物支援事業の目的と対象者
福岡市の買い物支援事業は、高齢者が住み慣れた地域で安心して生活を続けられることを目的としています。
対象となるのは、高齢や障がい、急なケガや病気、子育て、親の介護などで買い物に困難を感じている方、またはその家族です。また、免許返納など、将来の買い物に不安を感じている55歳以上の方も対象となります。
事業の核となる理念は「地域のささえあい」であり、高齢者を一方的に支援される側として捉えるのではなく、地域コミュニティの一員として互いに支え合う関係づくりを促進しています。
福岡市の買い物支援制度の特徴
福岡市の買い物支援制度には、全国でも先進的な3つの特徴があります。
- 官民連携による多様なサービス提供
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「福岡100PARTNERS」制度を通じて企業・NPO・団体と連携
- 地域密着型のマッチングシステム
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買い物支援推進員が地域と企業の橋渡しを実施
- ICTを活用した先進的な取り組み
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Uber Eatsとの連携やデジタル技術の導入
福岡市社会福祉協議会を中心とした包括的な相談体制も整備されており、企業向けと地域団体向けに分けて専門的なサポートを提供しています。
これだけでも随分と積極的な取り組みがされていることが分かりますよね。個人的には素晴らしいと思います。
利用できる支援内容の種類
福岡市では、高齢者の多様なニーズに対応するため、8つの主要カテゴリーで買い物支援サービスを提供しています。
- 買い物支援自動車の車両無償提供:移動手段の確保
- 運転・付添ボランティアの派遣:安全な移動のサポート
- 食料品・日用品の移動販売:地域を巡回する販売車
- 宅配サービス:商店による地域密着型配達
- 買い物代行サービス:代理購入とお届け
- 買い物支援の場所提供:臨時販売所や青空市の開設
- 送迎サービス:スーパーまでの往復送迎
- その他の地域独自サービス:各地域の創意工夫による支援
これらの支援は利用者の状況に応じて組み合わせて利用することも可能で、一人ひとりのライフスタイルに合わせた最適な支援を受けることができます。
福岡市公式の買い物支援サービス詳細
福岡市では、高齢者の買い物支援を効果的に推進するため、3つの柱となる公式サービスを展開しています。
「福岡100パートナーズ」による民間企業との連携、各区に設置された専門相談窓口、そして先進的なUber Eatsとの協働事業により、多角的かつ実用的な支援体制を構築しています。これらのサービスは相互に連携し合い、利用者のニーズに応じて最適な支援を提供する仕組みとなっています。
福岡100パートナーズによる買い物支援
「福岡100PARTNERS(パートナーズ)」は、人生100年時代に向けた市民のチャレンジを福岡市と一緒に応援する企業・事業所・NPO・ボランティア団体等の登録制度です。
8つの支援カテゴリー(車両提供、運転ボランティア、付添ボランティア、場所提供、移動販売、宅配、買い物代行、その他の地域支援)のいずれかを実施している、または実施する意思があることが必要です。
福岡市社会福祉協議会地域福祉課へ相談後、要綱を確認して申込書に必要事項を記入し、電子メール(chiiki@fukuoka-shakyo.or.jp)で送信します。
登録後は地域とのマッチング支援、セミナー案内、ホームページ掲載、市政だよりでの広報などのメリットを受けながら活動を開始できます。
登録企業・団体は福岡市社会福祉協議会のホームページで公開されており、地域住民が直接確認できるため、透明性の高い支援体制が実現されています。
買い物支援相談窓口の利用方法
福岡市では、企業等向けと地域団体向けに分けて専門的な相談窓口を設置し、きめ細かなサポートを提供しています。
企業等向け相談窓口は、福岡市社会福祉協議会が担当し、買い物支援事業への参入を検討している企業や団体からの相談に対応しています。事業内容の説明、登録手続きの案内、地域とのマッチング支援など、事業者が安心して参入できるよう包括的なサポートを行っています。
地域団体向け相談窓口は、各区の社会福祉協議会が担当し、買い物支援を必要とする地域住民や自治会からの相談に応じています。地域の実情に精通したスタッフが、最適な支援方法の提案や事業者との橋渡しを行います。
- 東区社会福祉協議会:643-8922(FAX:643-8923)
- 博多区社会福祉協議会:436-3651(FAX:436-3652)
- 中央区社会福祉協議会:737-6280(FAX:737-6285)
- 南区社会福祉協議会:554-1039(FAX:557-4068)
- 城南区社会福祉協議会:832-6427(FAX:832-6428)
- 早良区社会福祉協議会:832-7383(FAX:832-7382)
- 西区社会福祉協議会:895-3110(FAX:895-3109)
Uber Eatsと連携した宅配サービス
福岡市では、「福岡100ラボ」採択プロジェクトとして、Uber Eats Japan合同会社と連携した先進的な買い物支援事業を実施しています。この事業は、ICTを活用した新しい形の買い物支援として注目されており、従来のアナログな支援にデジタル技術を組み合わせることで、より幅広い選択肢を提供しています。
モニター登録の要件と特典
Uber Eats連携事業のモニター登録には、以下の要件があります。
- 福岡市内在住で、高齢や障がい、急なケガや病気、子育て、親の介護などで買い物に困難を感じている方、またはその家族
- 免許返納など、将来の買い物に不安を感じている55歳以上の方
- これまでUber Eatsを利用したことがない方
モニター登録者には、最大3回のアンケート協力を条件に特典が提供されます。アンケートを通じて、オンラインによる宅配サービスの利用実態や改善点を把握し、より使いやすいサービスの開発に活用されています。
使い方講座の開催情報
スマートフォンでの注文に不安を感じる方のために、Uber Eats使い方講座を無料で開催しています。
講座では、アプリの初期設定から食料品・日用品の注文方法まで、実際にスマートフォンを操作しながら学ぶことができます。各区の市民センターで定期的に開催されており、参加希望者は事前予約が必要です。
開催場所は、なみきスクエア、西市民センター、城南市民センター、中央市民センター、さいとぴあなど、アクセスしやすい会場が選ばれています。講座の予約・問い合わせは、買い物支援事業事務局(050-1720-7465)で受け付けており、月・水・金・土・日の10時~17時に対応しています。
この事業により、デジタルデバイドの解消と新しい買い物手段の普及が期待されており、高齢者のICTリテラシー向上にも貢献しています。
民間企業による買い物支援サービス
福岡市では、福岡100パートナーズ制度を通じて、多様な民間企業が高齢者向けの買い物支援サービスを展開しています。移動販売から宅配、付き添いサービスまで、企業の特性を活かした独自のサービスが提供されており、利用者は自分のニーズに最も適したサービスを選択できます。
また、福岡市の登録制度により安全性と信頼性が担保されており、安心して利用することができる体制が整っています。
登録企業一覧と各社の特徴
福岡市社会福祉協議会では、買い物支援「福岡100PARTNERS」登録企業一覧を公開しており、各企業の提供サービスや対応エリアを確認できます。
登録企業は、それぞれ異なる専門性と特色を持ってサービスを提供しています。例えば、株式会社飛鳥(葬祭業)では、南区の鶴田・柏原・長丘・西高宮校区において、企業の車両を活用したスーパーへの送迎サービスを実施しています。
葬祭業という本業の合間を活用した地域貢献として注目されており、地域密着型企業ならではのきめ細かなサービスが特徴です。
- 移動販売事業者
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野菜、日用品等を地域巡回で販売
- 宅配専門事業者
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食料品・日用品の自宅配達
- 送迎サービス事業者
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スーパーや商業施設への往復送迎
- 総合支援事業者
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買い物代行から付き添いまで幅広く対応
各企業は福岡市の審査を経て登録されているため、サービスの質と安全性が一定水準以上に保たれています。登録企業一覧は定期的に更新されており、新規参入企業の情報も随時追加されています。
便利屋による買い物代行サービス
福岡市内では、便利屋による専門的な買い物代行サービスも充実しており、特に外出が困難な高齢者から高い評価を得ています。
「便利屋・楽らいふ!」では、福岡市全域で高齢者様の買い物代行サービスを提供しています。
このサービスは、単純な代行購入にとどまらず、利用者の健康状態や生活状況に配慮したきめ細かな対応が特徴です。
- 買い物リストの事前確認:電話やメールで詳細な希望を聞き取り
- 商品選択のアドバイス:栄養バランスや賞味期限を考慮した提案
- 緊急時の柔軟対応:急な体調不良時の医薬品購入にも対応
- 定期利用の割引制度:継続利用者向けの優遇サービス
便利屋サービスの利点は、24時間365日の対応体制と個別ニーズへの柔軟性です。夜間や休日の緊急時にも対応可能で、一人暮らしの高齢者にとって心強いサポートとなっています。
料金体系は透明性が高く、基本料金に加えて購入金額や配送距離に応じた明確な料金設定がなされています。初回利用者には無料相談も実施しており、サービス内容を十分理解してから利用開始できます。
付き添いサービスの内容と料金
付き添いサービスは、高齢者が自分で買い物に行きたいものの、一人では不安を感じる場合に利用できるサービスです。
サービス内容は多岐にわたり、買い物への付き添いだけでなく、通院の付き添いも併せて提供している事業者が多くあります。付き添いスタッフは、利用者の歩行ペースに合わせた移動、重い荷物の持ち運び、商品選択のサポート、支払い手続きの補助などを行います。
利用者の身体状況、希望する買い物先、所要時間などを詳しくヒアリングし、最適なプランと料金を提案します。
研修を受けた専門スタッフが自宅まで迎えに行き、買い物先まで同行します。車椅子対応や介護資格保有スタッフの派遣も可能です。
店内での商品選択、レジでの支払い、荷物の運搬をサポートし、安全に自宅まで送り届けます。
料金体系は、基本的に時間制と距離制を組み合わせた設定となっています。一般的な相場は、1時間あたり2,000円~3,500円程度で、交通費は別途実費となることが多いです。
定期利用契約では割引が適用される場合もあり、月2回以上の利用で10~20%の割引を受けられるサービスもあります。
多くの事業者では、初回利用時の相談料や見積もりは無料で実施しており、利用者が安心してサービスを選択できる環境が整備されています。
地域・NPO団体による買い物支援
福岡市の買い物支援において、地域コミュニティとNPO団体は重要な役割を担っています。営利を目的とせず、地域のつながりと互助の精神に基づいた温かみのあるサービスが特徴で、単なる買い物支援を超えて高齢者の社会参加や孤立防止にも寄与しています。
福岡市社会福祉協議会を中心とした組織的な取り組みから、自治会レベルの小規模な支援まで、多層的なサポート体制が構築されています。
社会福祉協議会の取り組み
福岡市社会福祉協議会は、買い物支援推進の中核組織として、企業と地域をつなぐコーディネート機能を果たしています。
主な取り組みとして、買い物支援推進員の配置があります。専門スタッフが各地域のニーズを詳細に把握し、最適な支援方法を提案することで、地域特性に応じたオーダーメイドの支援体制を構築しています。
各地域の人口構成、交通アクセス、既存商店の状況などを総合的に調査し、地域固有の課題を明確化します。
地域のニーズに最適な福岡100パートナーズ登録企業を選定し、具体的な支援内容を調整・提案します。
サービス開始後も定期的に効果測定を行い、必要に応じて支援内容の見直しや改善提案を実施します。
また、買い物支援事例集の作成・配布により、成功事例の横展開を図っています。令和元年度から5つのモデル地域で実施された先進的な取り組みをまとめ、他地域での導入を促進しています。
各区の社会福祉協議会では、買い物支援ガイドブックを作成し、地域の商店情報を定期的に更新・提供しています。単なる情報提供にとどまらず、地域住民と商店をつなぐ橋渡し役として機能しています。
地域ボランティアによる支援
福岡市内の各地域では、住民同士の助け合いによる買い物支援ボランティア活動が活発に行われています。
地域ボランティアの特徴は、顔の見える関係性に基づいた温かみのあるサポートです。近所に住む元気な高齢者や子育てが一段落した主婦層が中心となって、同じ地域の支援が必要な高齢者をサポートしています。
- 近隣住民による声かけ・安否確認:買い物支援と併せた見守り活動
- 自治会組織での車両共有:軽トラックや乗用車を活用した送迎
- 買い物グループの結成:複数の高齢者が一緒に買い物に出かける仕組み
- 地域イベントでの移動販売誘致:お祭りや集会に合わせた商店の出張販売
これらのボランティア活動は、福岡市社会福祉協議会の研修プログラムによってサポートされており、ボランティアのスキル向上と安全な活動継続のための支援体制が整備されています。
また、ボランティア活動への参加は、支援する側の高齢者にとっても社会参加の機会となっており、相互扶助の精神に基づいたコミュニティづくりに貢献しています。
コミュニティ主体の買い物支援
福岡市では、自治会や町内会が主体となった独創的な買い物支援の取り組みが各地で展開されています。
西区壱岐南校区では、地域カフェを拠点とした野菜や果物、花、小物などの販売を実施しています。この取り組みは、単なる商品販売の場を超えて、地域住民の交流拠点としても機能しており、高齢者の孤立防止と地域コミュニティの活性化に大きく貢献しています。
東区美和台校区・城浜校区では、それぞれ地域の特性を活かした独自の支援モデルを構築しています。博多区下月隈団地、南区東花畑校区、西区能古校区でも、住民主体の創意工夫による多様な支援活動が展開されています。
- 臨時販売所(青空市)の定期開催
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公民館や集会所での月1~2回の販売
- 移動販売車の地域誘致
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住民の要望を取りまとめて事業者と交渉
- 共同購入グループの運営
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まとめ買いによるコスト削減と配送効率化
- デジタル注文システムの導入
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タブレットを活用した高齢者向け注文サービス
これらのコミュニティ主体の取り組みの成功要因は、地域住民のニーズを正確に把握し、住民自身が主体的に解決策を考案・実行している点にあります。外部からの一方的な支援ではなく、内発的な取り組みであるため、持続可能性が高く、地域の結束力向上にもつながっています。
福岡市では、こうした先進的な取り組みを事例集としてまとめ、他地域への普及を支援しており、市全体での買い物支援の質的向上と地域コミュニティの活性化を同時に実現しています。
買い物支援サービスの利用手順
福岡市の買い物支援サービスを利用するための手順は、サービスの種類によって異なりますが、基本的な流れは共通しています。初回相談から実際のサービス利用開始まで、利用者が安心してサービスを選択・利用できるよう、丁寧なサポート体制が整備されています。
特に高齢者の方でも分かりやすいよう、手続きは可能な限り簡素化されており、必要に応じて家族や地域の方がサポートすることも可能です。
申し込みから利用開始までの流れ
買い物支援サービスの利用開始までの基本的な流れは、相談・申し込み・審査・サービス開始の4段階で構成されています。
お住まいの区の社会福祉協議会に電話または直接訪問して相談します。生活状況、買い物の困りごと、希望するサービス内容を詳しくヒアリングし、最適な支援方法を提案してもらえます。
相談内容に基づき、買い物支援推進員が福岡100パートナーズ登録企業や地域ボランティア団体の中から最適な事業者を選定し、紹介します。複数の選択肢がある場合は比較検討できます。
紹介された事業者と直接面談し、サービス内容、料金、利用方法について詳細を確認します。納得できれば利用契約を締結し、サービス開始日を決定します。
実際にサービスを利用開始します。利用開始後も社会福祉協議会が定期的にフォローアップを行い、サービスの質や満足度を確認し、必要に応じて改善提案を行います。
Uber Eats連携サービスの場合は、モニター登録が必要となります。福岡100官民連携事業フードデリバリーを活用した買い物支援事業事務局(050-1720-7465)に連絡し、モニター要件を満たしているか確認の上、登録手続きを行います。
初回相談は無料で実施されており、サービス利用を強制されることはありません。複数のサービスを比較検討してから決定することができるため、安心して相談できます。
必要な書類と手続き
買い物支援サービスの利用に必要な書類は、サービスの種類や事業者によって異なりますが、基本的な書類は共通しています。
- 身分証明書:運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなど本人確認ができるもの
- 住所確認書類:住民票、公共料金の領収書など福岡市内在住を証明できるもの
- 緊急連絡先情報:家族や親族の連絡先(氏名、続柄、電話番号、住所)
- 健康状態に関する情報:かかりつけ医の情報、服用中の薬、アレルギーの有無など
介護保険認定を受けている方の場合は、介護保険被保険者証の提示が求められることがあります。また、障害者手帳をお持ちの方は、手帳の提示により割引や優遇サービスを受けられる場合があります。
民間企業のサービスを利用する場合は、利用契約書への署名・捺印が必要となります。契約書には、サービス内容、料金体系、キャンセル規定、個人情報の取り扱い、緊急時の対応方法などが明記されており、利用前に十分確認することが大切です。
地域ボランティアによる支援の場合は、比較的簡単な利用登録書の記入のみで済むことが多く、手続きの負担が軽減されています。ただし、安全性確保のため、緊急連絡先の登録は必須となっています。
利用料金と支払い方法
福岡市の買い物支援サービスの料金体系は、サービスの種類と提供主体によって大きく異なります。
地域ボランティアによる支援は基本的に無料または実費のみの負担となっています。交通費やガソリン代など、実際にかかった費用のみを負担する仕組みで、1回あたり200円~500円程度が一般的です。
- 民間企業の宅配サービス
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配送料300円~800円+商品代金
- 買い物代行サービス
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基本料金1,500円~3,000円+商品代金+交通費
- 付き添いサービス
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時間制2,000円~3,500円/時間+交通費
- 送迎サービス
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片道500円~1,200円または往復800円~2,000円
支払い方法は事業者によって異なりますが、高齢者の利便性を考慮して現金払いを基本としている事業者が多くあります。一部の事業者では、銀行振込や口座引き落としにも対応しており、定期利用の場合は月末一括請求の形式を取ることもあります。
Uber Eats連携サービスのモニター事業では、特典として一定金額の割引が提供されており、通常料金よりも安価でサービスを利用できます。モニター期間中は最大3回のアンケート協力が条件となりますが、実質的な負担軽減となっています。
多くの事業者で初回利用割引や定期利用割引制度が設けられており、継続利用することでコストを抑えることができます。また、生活保護受給者や市民税非課税世帯については、減免制度を設けている事業者もあるため、経済的な負担を心配せずに相談することが大切です。
買い物支援を利用するメリット・デメリット
買い物支援サービスの利用を検討する際は、メリットとデメリットを十分に理解した上で判断することが重要です。福岡市の買い物支援は多くの利点がある一方で、利用にあたって注意すべき点もあります。
個人の生活状況や価値観に応じて、最適なサービスを選択するための判断材料として、客観的な視点で両面を検証していきます。
利用のメリット
福岡市の買い物支援サービスを利用することで得られるメリットは、身体的負担の軽減だけでなく、精神的・社会的な効果も含めて多岐にわたります。
▼ メリット(良い点)
- 身体的負担の大幅軽減:重い荷物の運搬や長距離の歩行が不要になり、足腰への負担が軽減されます
- 交通事故リスクの回避:免許返納後も安全に買い物ができ、運転に伴う事故リスクを完全に排除できます
- 天候に左右されない買い物:雨天や猛暑日でも快適に買い物サービスを利用でき、体調管理がしやすくなります
- 時間の有効活用:買い物にかかる時間を他の活動に充てることができ、趣味や社交活動により多くの時間を確保できます
- 専門的なサポート:栄養バランスを考慮した商品選択のアドバイスや、認知症の方への配慮など専門的な支援を受けられます
- 社会とのつながり維持:付き添いサービスや地域ボランティアとの交流により、社会的孤立を防ぐことができます
- 緊急時の迅速対応:体調不良時や急な必要物資の調達にも柔軟に対応してもらえる安心感があります
特に注目すべきは、単なる買い物代行を超えた総合的な生活支援としての効果です。福岡市の支援体制では、利用者の健康状態や生活リズムに配慮したサービス提供が行われており、高齢者のQOL(生活の質)向上に大きく貢献しています。
また、家族にとっても介護負担の軽減という大きなメリットがあります。遠方に住む家族が頻繁に買い物支援に駆けつける必要がなくなり、家族関係の維持にも良い影響を与えています。
注意すべきデメリット
買い物支援サービスには多くのメリットがある一方で、利用前に理解しておくべきデメリットや注意点も存在します。
▼ デメリット(注意点)
- 経済的負担の発生:無料の地域ボランティア以外は利用料金が発生し、頻繁な利用では月額コストが高額になる可能性があります
- サービス利用の制約:事業者の営業時間や定休日に制約され、緊急時でも即座に対応してもらえない場合があります
- 商品選択の自由度低下:自分で直接商品を確認できないため、鮮度や品質の判断を他者に委ねることになります
- プライバシーへの配慮:他人に購入品を知られることや、生活状況を把握されることに抵抗を感じる場合があります
- 事業者への依存リスク:特定のサービスに依存しすぎると、事業者の都合でサービス停止した際に困る可能性があります
- コミュニケーションの負担:毎回の注文時に詳細な説明が必要で、慣れるまでは意思疎通に時間がかかることがあります
- 身体機能の低下促進:過度に依存すると外出機会が減り、身体機能や認知機能の低下を招く恐れがあります
特に経済的負担については事前の検討が重要です。民間サービスを週2~3回利用した場合、月額1万円~3万円程度のコストが発生する可能性があります。
また、自立性の維持という観点から、完全にサービスに依存するのではなく、可能な範囲で自分でできることは継続することが推奨されています。
安全に利用するためのポイント
買い物支援サービスを安全かつ効果的に利用するためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。
福岡100パートナーズ登録事業者であることを確認し、事業者の実績や評判、保険加入状況などを事前に調査します。口コミや利用者の声も参考にしましょう。
サービス内容、料金体系、キャンセル規定、個人情報の取り扱い方法などを契約書で詳細に確認し、不明な点は遠慮なく質問します。
家族や親族への連絡体制を整え、サービス利用時の緊急時対応について事前に話し合っておきます。複数のサービス事業者を併用することも検討しましょう。
利用状況と満足度を定期的に評価し、必要に応じてサービス内容の変更や事業者の見直しを行います。社会福祉協議会への相談も活用しましょう。
個人情報の保護については、特に注意が必要です。信頼できる事業者であっても、必要最小限の情報のみを提供し、鍵の預かりサービスなどを利用する際は十分な検討が必要です。
最も重要なのは、サービスを「使いこなす」という意識を持つことです。受動的に利用するのではなく、自分のライフスタイルに合わせてサービスをカスタマイズし、自立した生活の維持に活用することが理想的な利用方法といえます。
買い物支援に関するよくある質問(FAQ)
福岡市の買い物支援サービスについて、利用者や家族から寄せられるよくある質問をまとめました。利用資格から具体的なサービス内容、料金体系まで、実際の利用を検討する際に疑問に感じやすいポイントを中心に、分かりやすく回答しています。
不明な点がある場合は、遠慮なく各区の社会福祉協議会にご相談ください。
利用資格・対象者について
- 福岡市外に住んでいても買い物支援サービスは利用できますか?
申し訳ございませんが、福岡市の買い物支援サービスは福岡市内在住の方限定となっています。住民票が福岡市にあることが利用の必須条件です。福岡市外の方は、お住まいの自治体の福祉課にお問い合わせください。
- 年齢制限はありますか?何歳から利用できますか?
明確な年齢制限はありません。高齢や障がい、急なケガや病気、子育て、親の介護などで買い物に困難を感じている方であれば年齢に関わらず利用可能です。ただし、将来への不安を理由とした利用は55歳以上が対象となります。
- 介護保険の認定を受けていなくても利用できますか?
はい、利用できます。福岡市の買い物支援は介護保険制度とは独立したサービスです。介護認定の有無に関わらず、買い物に困難を感じている方であれば利用資格があります。
- 家族が代理で申し込むことはできますか?
可能です。ご本人の状況により申し込みが困難な場合は、家族や親族による代理申し込みを受け付けています。ただし、サービス利用開始前には必ずご本人との面談が必要となります。
サービス内容・利用方法について
- どのようなお店で買い物をしてもらえますか?
基本的には一般的なスーパーマーケット、ドラッグストア、コンビニエンスストアでのお買い物に対応しています。特別な希望がある場合は事前に事業者と相談してください。百貨店や専門店での買い物は事業者によって対応が異なります。
- 急な体調不良時でも当日依頼できますか?
事業者やサービス内容によって異なります。地域ボランティアや一部の民間事業者では緊急対応が可能な場合もありますが、通常は1~2日前の予約が必要です。緊急時の対応については契約時に必ず確認してください。
- 買い物以外のサービス(掃除、調理など)も依頼できますか?
買い物支援サービスは買い物に特化したサービスです。ただし、一部の事業者では総合的な生活支援サービスも提供している場合があります。他のサービスをご希望の場合は、事業者に直接お問い合わせください。
- Uber Eatsのモニター事業はいつまで利用できますか?
モニター事業は期間限定のプロジェクトです。募集期間や利用可能期間については、買い物支援事業事務局(050-1720-7465)にお問い合わせください。モニター終了後も通常のUber Eatsサービスは継続利用できます。
料金・支払いについて
- サービス利用料以外に費用はかかりますか?
はい。商品代金は別途必要です。また、交通費、駐車場代、場合によっては消費税などが追加でかかることがあります。事前に総額の目安を確認し、明確な料金体系を提示してもらいましょう。
- 支払いは現金のみですか?クレジットカードは使えますか?
多くの事業者で現金払いが基本となっています。一部の事業者では銀行振込や口座引き落としに対応していますが、クレジットカード払いは限定的です。支払い方法については契約前に必ず確認してください。
- キャンセル料はかかりますか?
キャンセル規定は事業者によって異なります。多くの場合、前日までのキャンセルは無料ですが、当日キャンセルや無断キャンセルには料金が発生することがあります。緊急時の体調不良などは考慮される場合もあります。
- 生活保護を受けていても利用できますか?
利用可能です。生活保護受給者や市民税非課税世帯については、減免制度を設けている事業者もあります。まずは各区の社会福祉協議会にご相談いただき、経済状況に配慮したサービスをご案内いたします。
- 月にどのくらいの費用がかかりますか?
利用頻度とサービス内容によって大きく異なります。週1回程度の利用で月額5,000円~15,000円程度が目安です。地域ボランティアの場合は実費のみ(月額1,000円程度)で済むこともあります。詳細な見積もりは事業者にご相談ください。
その他ご不明な点がございましたら、お住まいの区の社会福祉協議会または福岡市社会福祉協議会(電話:791-6339)までお気軽にお問い合わせください。
買い物支援サービスの申し込み・問い合わせ先
福岡市の買い物支援サービスへの申し込みや相談は、複数の窓口で受け付けています。お住まいの地域や利用したいサービスの種類に応じて、最適な相談窓口をご利用ください。
どの窓口も専門スタッフが丁寧に対応し、一人ひとりの状況に合わせた最適なサービスをご提案いたします。初回相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください。
福岡市役所の窓口情報
福岡市の買い物支援制度全体に関する問い合わせや、福岡100パートナーズ制度についての相談は、福岡市役所の担当部署で受け付けています。
福岡市役所 福祉局 生活福祉部 地域共生課では、買い物支援推進事業の全体統括を行っており、制度の概要説明や事業者登録に関する相談に対応しています。
| 住所 | 福岡市中央区天神1丁目8番1号 |
| 電話番号 | 092-733-5346 |
| FAX番号 | 092-733-5914 |
| メールアドレス | chiikikyousei.PWB@city.fukuoka.lg.jp |
| 受付時間 | 平日9:00~17:45(土日祝日・年末年始を除く) |
Uber Eatsと連携した買い物支援共同事業については、専用の事務局が設置されています。
- 福岡100官民連携事業 フードデリバリーを活用した買い物支援事業事務局
- 電話番号:050-1720-7465
- 対応時間:月・水・金・土・日 10:00~17:00
- サービス内容:モニター登録、使い方講座の申し込み、Uber Eats利用に関する相談
福岡市移動スーパー参入促進費補助金に関する相談も、地域共生課で受け付けており、移動販売事業者の新規参入支援についても対応しています。
社会福祉協議会の連絡先
実際のサービス利用相談は、福岡市社会福祉協議会および各区の社会福祉協議会が窓口となっています。地域に密着した相談対応により、最適な支援方法をご提案いたします。
福岡市社会福祉協議会 地域福祉課は、企業等向けの相談窓口として機能しており、福岡100パートナーズ登録を検討している事業者からの相談に対応しています。
| 電話番号 | 092-791-6339 |
| FAX番号 | 092-713-0778 |
| メールアドレス | chiiki@fukuoka-shakyo.or.jp |
| 対応内容 | 福岡100パートナーズ登録 企業マッチング 買い物支援ガイドブック |
- 電話番号:092-791-6339
- FAX番号:092-713-0778
- メールアドレス:chiiki@fukuoka-shakyo.or.jp
- 主な対応内容:福岡100パートナーズ登録、企業マッチング、買い物支援ガイドブック
各区社会福祉協議会は、地域団体向けの相談窓口として、住民からの直接相談に対応しています。
- 東区社会福祉協議会:電話 092-643-8922(FAX:092-643-8923)
- 博多区社会福祉協議会:電話 092-436-3651(FAX:092-436-3652)
- 中央区社会福祉協議会:電話 092-737-6280(FAX:092-737-6285)
- 南区社会福祉協議会:電話 092-554-1039(FAX:092-557-4068)
- 城南区社会福祉協議会:電話 092-832-6427(FAX:092-832-6428)
- 早良区社会福祉協議会:電話 092-832-7383(FAX:092-832-7382)
- 西区社会福祉協議会:電話 092-895-3110(FAX:092-895-3109)
各区社協では、区内の具体的なサービス事業者の紹介や、地域ボランティア活動への参加相談も受け付けています。住民に最も身近な相談窓口として、きめ細かな対応を心がけています。
民間サービスの問い合わせ方法
民間企業による買い物支援サービスについては、各事業者に直接お問い合わせいただくか、社会福祉協議会を通じてご紹介することも可能です。
福岡市社会福祉協議会のホームページで「買い物支援福岡100PARTNERS登録企業一覧」を確認し、サービス内容や対応エリアを比較検討します。
希望する事業者に直接電話またはメールで連絡し、サービス内容、料金、利用可能時間などの詳細について相談します。複数の事業者に相談することをお勧めします。
正式な見積もりを取得し、可能であれば担当者との面談を実施して、サービスの質や相性を確認します。契約条件についても詳細に確認しましょう。
「便利屋・楽らいふ!」などの個別事業者については、それぞれ独自の連絡先を設けています。福岡100パートナーズ未登録の事業者もありますので、利用を検討する際は必ず事業者の信頼性や保険加入状況を確認してください。
また、各区の買い物支援ガイドブックには、地域密着型の商店や宅配サービス事業者の連絡先も掲載されています。ガイドブックは各区社会福祉協議会で配布しており、福岡市のホームページからもダウンロード可能です。
どの相談窓口を利用すべきか迷われる場合は、まずはお住まいの区の社会福祉協議会にご相談ください。専門スタッフが状況をお聞きして、最適な相談先やサービスをご案内いたします。
まとめ
福岡市では、福岡100パートナーズ制度を中心とした官民連携により、高齢者の皆様が安心して利用できる多様な買い物支援サービスを提供しています。公式サービスから民間企業、地域ボランティアまで、一人ひとりの状況に応じた最適な支援を選択することが可能です。
利用を検討される際は、まずはお住まいの区の社会福祉協議会にご相談ください。専門スタッフが丁寧にヒアリングを行い、最適なサービスをご提案いたします。初回相談は無料ですので、気軽にお問い合わせいただけます。
買い物支援サービスは、単なる生活の便利さだけでなく、地域とのつながりを保ちながら自立した生活を続けるための重要な支援です。適切に活用することで、住み慣れた福岡市で安心して暮らし続けることができるでしょう。
